概要

1.設立の背景

 磁気デバイスおよび磁性材料はこれまでもパワーマグネティクス,センサ・アクチュエータ,バイオマグネティクス,情報ストレージ等,様々な産業に多大な貢献をしてきました.これらは我が国の得意とする伝統的な磁気産業技術が最先端ナノテクノロジーと融合して,物質内電子のスピンを工学的に利用するスピンテクノロジーとして生まれ変わり,更なる発展成長を目指しています.スピンデバイステクノロジーはこれからのカーエレクトロニクス,ICT社会等を支える中核産業技術として大きく成長することが期待されています.

2.設立の目的

 スピンデバイステクノロジーの組織的な研究活動ならびに情報発信を行なえる活動拠点を目指すべく,平成18年4月に「スピンデバイステクノロジーセンター(英名:Spin Device Technology Center (SDTC))」が設立され,同年11月に開所式を行ないました(大学公認).
 設立当初は信州大学工学部の磁気デバイス・材料専門家10名余でしたが,平成19年度には同大学教育学部および長野工業高等専門学校,平成22年度には長野県工科短期大学校や企業の周辺技術領域の専門家にもメンバーに加わって頂き,現在約30名で幅広い活動を行なっています.
 当センターでは,磁気物理や磁性材料などの基礎分野の研究だけでなく,それらを応用し電子デバイスへの適用を目指す“ものづくり”も同時に行なっており,長野市ものづくり支援センター(UFO Nagano)1階のクリーンルームを中心に研究開発を進めています.
 当面は有志によるバーチャルな組織として運営する予定ですが,バーチャルな組織であっても専門家・技術者の一人ひとりが協力しあうことによって「実質的な成果を挙げ得ること」が可能なことを実証して参ります.

3.事業内容

 SDTC所属メンバーは学会発表や論文発表の所属にSDTC名を使用し,当センター専用のホームページを設け積極的な情報発信を行なっております.また,SDTC 専任の事務局を設置し,各メンバーによる共通管理運営費,外部資金の一部によって運営しております.
 定期的に戦略・企画を練る運営委員会を設け,計画的に科研費等の外部資金,共同研究・受託研究等を出願します.また,各種セミナーを開催し,スピンデバイス研究者ネットワークを構築しています.
 学生の教育・研究の面では,SDTCとして定期的な成果発表会を開催することによって,教育指導の充実を図り,幅広い視野を持つ技術者・研究者の育成を図っています.
 SDTC として当面計画する主要事業は以下の通りです.
 1) 各種研究会,年次研究報告会を開催
 2) 年次活動報告書の発行
 3) 磁気・スピン技術関連のサマースクールなどボランティア事業の推進
 4) 学生の研究成果報告会の開催